☆2025年春闘速報☆
7月賞与・特別賞与 最終交渉!
7月1日、厚生連労組は、継続交渉となっていた2025年4月特別賞与および7月賞与について、25名が参加して最終の団体交渉を実施しました。前回交渉での会側回答には多くの不満が残されており、再度の上積み要求とともに、特別賞与制度の公平性と明確性を強く求める交渉となりました。
7月賞与:現場の声と乖離する会の考えに組合は粘り強く交渉
冒頭、和田委員長は「賞与が大きく減額され、職員は本当に辛い思いをしている。収支が悪いと言われ続ける中で、努力をしても報われない空気が広がっている。」と訴え、会側に対し、現場の声に耳を傾ける姿勢と具体的な改善策を示すよう強く求めました。
これに対し、塚田理事長からは、「令和6年度は30億円の損失を計上し、2年連続の赤字は重く受け止めており、全職員に大変申し訳なく思っている」と述べ、「人口減少・物価高・診療報酬といった要因が重なり、全国の医療機関が非常に厳しい環境にある。我々も財務省や政府に訴えて、診療報酬の大幅引き上げなどの政策転換を求めてきた」とし、取り組んでいる姿勢を強調しました。
そのうえで、7月賞与について「年間2.6カ月の支給計画であり、7月賞与は計画どおり1.2カ月を支給する。マイナス計画のもとでの支給は、金融機関や行政への説明を果たしながらのギリギリの判断であり、これ以上の上乗せは社会的信頼にも関わる」、収支の見通しから、これ以上の上積みは困難であるとの考えを示し、組合側に理解を求めました。
一方、組合は、現場では人手不足による負担増が常態化しており、昨年度の自己都合退職者は前年比で約80人増加していることを指摘し、「職員の踏ん張りが限界にきている。賞与が減れば、離職は避けられない」とし、改めて1.6カ月分の支給を求めました。また「厚生連で働いている職員は昨年の財政悪化の説明以降、不安に思っている。不安を払しょくするように発信してもらいたい」と会へリーダシップを発揮した強いメッセージの発信を求め、会からは求めに応じる返答がされました。
今回の交渉では、会側の財政悪化を理由とした姿勢が続く一方、組合は現場の疲弊と不満を背景に交渉を続けました。会側は「財務の健全化に向け計画通りの支給が信頼の第一歩」とし、7月賞与は1.2カ月支給を堅持しましたが、組合は「昨年夏よりも減額となることへの失望感」、「離職防止には人への投資が不可欠」と主張しました。
会は賞与の上積みはできないが、労働条件の改善に取り組むこと、今年度の年間賞与について2.6カ月の計画通りの支給と収支状況を見たうえでの計画以上支給の労使協議、さらに当初計画である年間3.0カ月支給を目指して業務運営を行っていくことを確認書として締結すると約束しました。
特別賞与:制度再構築に向けた労使協議へ 確認書締結
4月に一部病院で支給された特別賞与について、組合は「制度の設計・運用が不明確であり、公平性が確保されていない」とし再度指摘しました。
4月支給分の取り扱いをめぐって、会は「現行制度で支給したい」との考えを示しました。組合は、6月20日付で申し入れ書を提出し、【制度の再構築】【支給基準の明確化】【他制度との関係整理】など8項目にわたる提案をしています。
会は「現行制度で支給したい」としつつも、組合の指摘を受け、今後について「制度に関する協議を継続し、内容を詰めていく」とし、協議の継続の確認書を締結することに同意しました。
組合は、今後も組合員の声を交渉の中心に据えながら交渉を続けていきます。
◆引き続き現場の声を力に
今回の団体交渉では、組合が一貫して「現場の実態」と「人への投資の重要性」を求め、一定の成果を引き出しました。しかし、賞与の水準は依然として低く、組合は今後も「安心して働き続けられる職場環境」の実現を目指し、粘り強く交渉を続けていきますので、皆さんの声と協力を引き続きお願いします。
(詳細は、速報紙面をご覧ください)
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