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速報NO.1868 発行しました

速報

2025.4.11 団体交渉
妥結のできる十分な説明と回答なし
交渉継続

 厚生連労組は、4月11日(金)に団体交渉を行い、ベースアップ評価料の一部を原資に全職員一律1万円(一部施設は+α)とする4月賞与と、会が定めた基準にもとづいて施設別に支給する特別賞与について交渉を行いました。

4月賞与での復元求める
 交渉で会からは、改めて厚生連の財務状況が厳しい中、金融機関等に理解をしてもらい支給をした12月賞与の経過と不支給となっていた4月賞与を支給するためにやりくりをし、支給に至った経緯の説明がありました。
 組合は、修正事業計画の当期利益金が▲53.4億円から2024年度決算見込みで▲34.8億円となり、赤字幅が大きく圧縮され、修正事業計画から18.6億円も収支が回復したにも関わらず、職員の賞与を減額したままの会の姿勢を疑問視し、厚生連に将来展望を見いだせず退職をした職員がいること、これ以上、職員の減少があれば事業運営自体がうまくいかないことを訴え、削減分賞与0.6カ月の復元を求めました。
 赤字圧縮のうち約10億円は職員の12月賞与と4月賞与の削減分であり、大幅に賞与が削減されたことで、職員はモチベーションの低下と厚生連の経営に対する不安と不満から、前年対比でも退職者が増加していますが、交渉では事業運営に必要な現金が不足していることを理由に上積み回答をしませんでした。

特別賞与の支給基準は不十分
 賞与とは別に、支給の考えが示された特別賞与は、黒字病院の功績をたたえる仕組みを作り、黒字病院にのみ支給を行い、原資は各病院の特別利益金の一部を用いるとされ、現在の賞与とは別の制度としての支給の考えが示されました。
 厚生連が新潟県内の中山間へき地離島で医療事業を行うにあたり、地域の特性や病院事情の違いをお互いの病院が支えて行っている現状では黒字にならないとして、将来的には独立採算制を行いたい考えが会にはあります。
 2月に考え方の概要が示されましたが、賞与支給回数の変更と併せて強引に規程改定を行おうとしたことを交渉で撤回させ、労使で協議を行うことを確認しました。その後、3月に具体的な支給基準などが説明されましたが、労働組合との協議は行われていませんでした。
 交渉では、病院特性や地域事情によって支給が非常に困難な病院があることや、病院の施設整備に大きく左右される点などを指摘し、不公平な制度であることから支給の考え方が成熟してからの支給を求めました。
 しかし会は、今回の4月賞与と併せて特別賞与を支給する考えを崩しませんでした。この姿勢には、交渉参加者からも失望の声が上がりました。

組合の仮払い実施を中央委員会で決定
 交渉で妥結に至らなかったため、会からは4月賞与と特別賞与について仮支給の提案が組合にあり、交渉終了後の中央委員会では、仮支給の取り扱い等について協議を行いました。
 中央委員会では、会の交渉での職場の声を聞き入れない姿勢と説明、回答に対し、非常に不満があることから仮支給を受けることはできず、交渉を継続することを決定し、①4月賞与は会の仮支給を受ける、②特別賞与は会からの仮支給を受けず、組合が対象支部組合員(糸魚川・豊栄支部)へ組合が仮払いを行う、ことを中央委員会参加者全員の賛成で決定しました。
 また、会の賞与支給に向けた協議・交渉の進め方と昨年4月賞与交渉での理事者の発言を守らせるために労働委員会への調停もしくはあっせんを行うこともあわせて決定しました。

次回交渉は4月15日に実施

(詳細は、紙面をご覧ください。)



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